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ボカロ 作曲

ボカロ曲の作曲は難しい?必要なものやスキル、作曲の手順を解説

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「ボカロのオリジナル曲を作りたいけど、作曲ができるかな」

歌詞はなんとか書けても作曲となるとハードルが高いと感じる人も多いでしょう。

しかし、必要な機材やソフトが揃っていれば、初心者でも十分にボカロ曲の作曲に挑戦できます。

この記事では、ボカロ曲の作曲に必要なものやスキル、作曲の手順などを解説します。ボカロに興味があるなら、ぜひ作曲にトライしてみましょう。

ボカロ曲の作曲をするのに必要なもの

ボカロ曲を作曲するにはハード・ソフトともに必要なものがあります。ボカロのソフトはもちろん、パソコンやDAWなども欠かせません。以下でそれぞれ紹介します。

パソコン

パソコンはデスクトップでもノートパソコンでもOKです。ただし、スペックが低いと作業中に度々フリーズする可能性があるため、できるだけスペックの良いものを選びましょう。最低限以下のスペックを満たすことをおすすめします。

CPU Intel Core i5 以上
メモリ 8GB以上
HDD(SSD) 250GB以上(外付けでもOK)

また、ボカロのソフトはもちろん、DAWの動作環境も考慮しなければなりません。これからパソコンを買うなら、推奨環境を確認してからにしましょう。

ボーカロイド

ボーカロイドのソフトは歌声を作るもので、ボカロ曲には欠かせません。ヤマハのボーカロイド(初音ミク・鏡音リンなど)が最も有名ですね。ちなみに、ボーカロイド音源(音声ライブラリ)とボーカルエディタ(piapro studioが有名)が必要です。

ライブラリーはいわゆるキャラクターの音声データのことで、初音ミクや巡音ルカなどさまざまなラインナップがあります。

DAW

歌声はボカロのソフトで作り出せますが、バックの音楽を制作したり音を鳴らすにはDAW(Digital Audio Workstation:音楽制作ソフト)が必要です。

また、ソフト以外にブラウザ上でDAWのように使えるサイトもあります。ただし、あまり曲が複雑になるとフリーズしやすいデメリットがあるため、DAWとはどんなものかお試し程度に使うと良いかもしれませんね。

MIDIキーボード

MIDIキーボードは必須ではありませんが、あると便利なアイテムです。パソコンで音を入力するのは案外手間がかかります。そのため、ピアノがある程度弾けるならMIDIキーボードを使うと演奏感覚で効率的に制作できますよ。

オーディオインターフェース

オーディオインターフェースはパソコンと周辺機器(マイク・楽器・スピーカーなど)に接続するための機器です。これも必須ではありませんが、以下の場合に必要になります。

  • 打ち込みだけでなく楽器の演奏を取り込みたい
  • マイクの音を取り込みたい
  • パソコンで作った曲をスピーカーで鳴らしたい

特に制作した楽曲をスピーカーで聴くと、ミックスを行う際に全体のバランスをとりやすくなります。打ち込みのみであっても、最終調整に力を入れたくなったら揃えたいアイテムですね。

ボカロ曲を作曲するのに必要な知識・スキル

キーボード

ボカロを用いた楽曲制作では、音楽の知識やスキルがある程度必要です。基本的な音楽理論の知識やDAW使用スキルはもちろんのこと、できれば演奏スキルもあると良いでしょう。以下でそれぞれ解説します。

音楽理論の知識

音楽理論は、作曲の基礎となる知識です。コード進行・キー・リズムなどを理解しておくと、楽曲の構成やメロディーの作成に役立ちます。

特にコード進行は曲作りにおいて重要です。曲の骨格となる部分や曲全体の雰囲気に影響するので、全くの初心者であればコードとキーを勉強すると良いでしょう。定番のコード進行やダイアトニックコードを理解すれば、曲作りに役立つはずです。

また、作曲した後の編曲のスキルもあると良いでしょう。編曲ができれば、曲のアレンジがしやすくなりますよ。

DAWの使用スキル

DAW(Digital Audio Workstation)は、音楽制作ソフトの総称です。代表的なDAWには「Cubase」「Studio One」「Logic Pro」などが挙げられます。

楽器がなくても楽曲制作できるのはメリットですが、操作に慣れるまでは曲作りが難しいかもしれません。しかし、ボカロ曲は基本的に打ち込みで制作するので、DAWによるDTM (Desktop Music)は必要不可欠です。ボカロ曲を作りたいと思ったら、少しずつDAWに触れて慣れていきましょう。

演奏スキル

楽器の演奏スキルは必須ではありません。しかし、演奏がある程度できると作曲がスムーズになります。

例えばピアノやキーボードを演奏できれば、MIDIキーボードを使用できるため、曲の入力が早くできます。また、実際に演奏することでメロディやコードのイメージをより具体的に捉えられ、より自然な音作りができるかもしれませんよ。

ボカロ曲を作曲する手順

コード進行

ボカロ曲の作曲は以下の手順のように進めると良いでしょう。

  1. コード進行を決める
  2. メロディを作る
  3. 打ち込んでいく
  4. ボーカロイドエディターに入力する
  5. 調整する

以下でそれぞれ解説します。

1.コード進行を決める

曲の骨格となるのがコード進行です。コード進行により曲全体の雰囲気が大きく変わるため、曲のイメージ・歌詞に合ったものを選びましょう。

コード進行のパターンは実に多様です。音楽理論を参考にしたり、初心者向けのコード進行集を活用したりして試行錯誤してみましょう

難しい時は、好きな曲のコード進行を参考にするのも良いかもしれません。ただし公開する曲の場合は、真似にならないように気を付けてくださいね。

2.メロディを作る

次にコード進行に合うメロディを作ります。いわゆる「歌メロ」です。歌いやすく、印象的なメロディになると良いですね。

メロディ作成の順序にルールはないので、Aメロからでもサビからでも作りやすい箇所からメロディを作っていきましょう。

3.打ち込んでいく

次にDAWを使って、楽器のパートを打ち込んでいきます。ドラム・ベース・キーボード・ギターなど、曲の構成に合わせて様々な楽器を追加しましょう。1つ1つの楽器だと分かりませんが、合わさるとハーモニーが作られ立派な演奏になります。

4.ボーカロイドエディターに入力する

演奏ができたら、2で作ったメロディをボーカロイドエディターに入力します。歌詞を元に発音やタイミングなどを正確に入れましょう。全部入力できれば、ボカロに歌ってもらえますが、そのままでは「いかにも機械」な歌声になります。それはそれでボカロごとの魅力がありますが、好みに合わせて調声すると良いでしょう。歌声や歌い回しも調整できるので、ボカロに慣れてきたら調声もぜひ試してみてください。

ボカロの調声についてはこちらの記事で解説しています。(内部リンク「ボカロ 調声」)

5.調整する

全てのパートが揃ったら、ミキシング(※1)やマスタリング(※2)を行い、楽曲全体のバランスを調整します。各パートの音量や音色を調整し、全体としてまとまりのあるサウンドに仕上げましょう。

※1:各楽器の音のバランスを調整すること
※2:ミックス後の音源を書き出すために音量・音質・音圧を調整すること

ボカロ曲の作曲に関するよくある疑問

Q&A

ここからはボカロ曲を作曲するうえでよくある疑問に答えていきます。

スマホでボカロ曲の作曲はできる?

スマホやタブレットならボカロアプリ「Mobile VOCALOID Editor」でボカロの歌声が作れます。しかし、パソコン版同様に演奏は別に作る必要があるため、作曲自体はスマホ用のDAW(例えばiPhoneならGarageBandなど)で演奏を作り、ボカロのトラックを読み込むと良いでしょう。

ちなみに、スマホ版のボカロはパソコン版よりボイスバンクの種類やエフェクターなどに制限があるため、よく調べたうえで購入してください。

ボーカロイドのソフトだけでは作曲はできない?

ボカロのソフトだけでは基本的に作曲はできません。ボーカロイドは歌を歌わせるソフトなので、楽曲制作は別途ソフト(DAW)が必要です。

ただし、ボーカロイドのソフトと一口にいっても多数あり、中には「初音ミクNT」「初音ミクV4X」のようにDAWが同梱されているものもあります。DAWがないのであれば、同梱されたタイプを購入するのも良いかもしれませんね。

作曲が難しいけど、どうしたらいい?

作曲が難しいなら、まずは思い浮かんだメロディの鼻歌を録音するところから始めると良いでしょう。もちろん、音楽理論や作曲について本で学ぶのもおすすめです。

また「サンプルパック」のように既にあるフレーズを組み合わせることで曲を作れるものもあります。作曲そのものがどうしても難しいなら、試してみると良いかもしれませんね。

作曲のやり方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ|ボカロ曲の作曲を楽しもう

ボカロ曲を作りたくても作曲が難しい、という場合はまず音楽理論の勉強から始めてみましょう。コード・キー・リズムについて理解すると自分のもつイメージを曲に落とし込みやすくなります。

最初は奇をてらったものでなく、定番のコードを使うと作曲しやすいのでおすすめです。コード進行やメロディが決まれば、あとは打ち込んでいけばOKです。まずは1曲完成させるところから始めてみましょう。

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