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Interview

ものづくりでの本当の喜びを知ってプロの道へ!オーダーメイド人形を手掛ける造形家│しいな企画・江塚さん

Interview

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江塚さんは、歴史上の人物や有名人、お客様の身近な人などをモデルにしたオーダーメイドのそっくり人形を手掛ける造形家です。石粉粘土を使い、唯一無二の人形を制作・販売しています。

エヅカさんのポートフォリオ | ココナラ:https://coconala.com/users/1382360/portfolios

精密工場から独立し、独学で技術を習得した江塚さんは、その情熱と努力で多くのファンを魅了してきました。本記事では、江塚さんの活動内容や造形に対する思い、そして今後の展望について詳しく伺いました

偶然のひらめきから独学での挑戦!造形家になるきっかけ

____現在の活動内容を教えてください

私は完全フルオーダーのそっくり人形を作成し、販売する造形家として活動しております。歴史上の人物、有名人、お客様の身近な人物、またはお客様が考えたキャラクターなど、オーダーメイドで人形を作成しています。石粉粘土を用いて、唯一無二の人形を制作し、お客様に提供しています。

有名人の作例

____造形家としてのキャリアはいつから始めたのですか?

ホームページを立ち上げて私の作品を世に発信し始めたのは、2004年2月からです。

この頃は作品のスキルアップを兼ねてサンプル作りをしており、売り上げはありませんでした。作品の対価を得られたわけではありませんが、プロとして発信し始めた時期なので、キャリアのスタートとしています。

____造形家になるまでにどれくらいの修業期間がありましたか?

仕事を辞める前から準備を始めていました。退職後の一年間、独学でホームページ作成とSEOノウハウを学びながら、作品のスキルアップを兼ねてサンプル作りを本格的に行いましたただし、修行という意味では、今でも修行中です。

____造形家として個人で活動しようと思ったきっかけは何ですか?

結婚する友人にサプライズでプレゼントを贈りたいと思っていたところ、テレビで政治家のそっくり人形を見かけ、これを作って友達にプレゼントしたらウケるかも!と閃きました。ウケ狙いの軽い気持ちであったものの、すぐに粘土を購入し、独学で粘土作りを始めました。

今思えばクオリティの低い作品でしたが、結婚式に参列していた友人たちには大ウケで、多くの人から「俺の時にも作って!」と声を掛けられ、何とも形容しがたい満足感・充実感・達成感・幸福感を感じたことを覚えています。

そっくり人形作例

その頃(2002年)、精密工場に勤めていましたが、日本中の工場が中国に生産拠点を移す流れが始まりました。大量生産の仕事は中国へ移行し、日本に残ったのは小ロット生産やステンレス加工など難しい仕事のみでした。

また、国際規格であるISO取得の流れやPPM管理(10万個に一個でも不良品が見つかった場合、対象ロット全て返品→全数検査等の対策を実施義務)など条件は厳しくなる一方でした。日本のモノ作りの時代は終わったと感じていました。

「工場でモノは作っていても精密機械のパーツでは人に喜ばれている実感がない。それなら、そっくり人形作りを仕事にする事は出来ないか?」といつも頭の中でモヤモヤと思い描いていました。

当時、世間では「インターネットでお店を作ろう」というブームがあり、書店でも多くの書籍が販売されていました。私もそれを読みながらホームページ作りのノウハウを学び、日々人形制作に取り組んでいました。

「そっくり人形は味で勝負。例え同業者がいたとしても作風が違う。気に入った作風であればお客様は指名買いしてくれるはず。超ニッチだから大手も参入できない」という思いから、「絶対上手くいく…てか勝算しかない!」という根拠のない自信だけありました。

仕事においても忘れない「ものづくりの楽しみ」

ドールハウス作例

____造形への思いや活動の秘訣についてお聞かせください。

何よりも造形を楽しむことが、活動を続ける上で大切です。

ただし、趣味としての造形は純粋に楽しいばかりですが、仕事となると顧客の期待に応える必要があるため、プレッシャーも感じます。それでも、お客様からの感謝の手紙が何よりの励みになっています。

私は子供の頃から粘土遊びが好きで、学生時代にはプラモデル(ガンプラ)製作に夢中でした。現在は一時休止していますが、糸鋸を使ったアート作品も制作しており、ものづくりへの情熱が活動継続の秘訣になっていると思います。

糸鋸アートの作例

____どのようにして個人で造形の案件を獲得しているのですか?

ホームページやココナラ、ミンネなどのスキルマーケットを活用してお仕事を獲得しています。リピートオーダーしてくださるお客様も一定数おり、これが活動を継続する大きな支えとなっています。

案件獲得スキルは、WEBやWEBショップ構築に関する雑誌から情報を得ました。

____他の造形家やファンとのつながりについて教えてください。

多くはありませんが、開業を目指している、あるいは開業間もない造形家の方々から連絡をいただくことがあります。アドバイスを求められれば、できる限りお応えしています。

ホームページを見た方々からの連絡で、このようなつながりが生まれました。

知名度と努力で売上が急上昇!サラリーマン時代には得られなかった充実感

オリジナルキャラ作例

____売れ行きの大まかな変遷を教えてください。

退職当時(2004年)は失業手当7ヶ月間は給料の70%を貰っていました。失業手当が切れると当然貯金を切り崩す生活が始まりました。みるみる預金残高が減り、「あと1カ月このままだったら職安でも行こうかなぁ」とぼんやり考えていました。

その頃、テレビで紹介されたこともあり、翌月は売り上げが倍増し、翌々月はさらに倍になりました。ただし、職安に行くことはありませんでしたが、売り上げが安定したわけではありません。

SEO対策によってホームページへのアクセスアップを図ったり、クラフトフェアやイベントへの出店などで知名度を上げ、徐々に売り上げを伸ばしていきました。

サラリーマン時代の収入を超えたのは8年位経った頃だと思います。ただ、充実感という意味では早い段階でサラリーマン時代を超えています

江塚さんが紹介されたTV放送https://www.youtube.com/watch?v=ukPbyKHwBsM

※この放送は、売り上げが安定してきた後の取材であり、独立当初に取り上げられた放送とは別のものです。

____今後のご展望を教えてください。

具体的には決まっていませんが、子供向けの造形教室を開くことができれば良いなと思っています。

____造形家活動に興味を持っているけれど、一歩踏み出せない方にメッセージをお願いします。

「絶対、造形家になろう!」と大上段で望む必要はありません。趣味から始め、上手く行かなくても投げ出さずに、まずは完成させてください。

5体~6体と続けていくうちに造形技術は上がり、製作にかかる時間も短縮しているのが実感できるはずです。1年、2年と続けていくうちに造形家としての道が開けると思います。

長く続けるコツは、何より楽しむことです。

____何か告知されたいことがありましたら、お願いします。

公式サイトやココナラを通してオーダーメイド作品を承っています。お気軽にお問合せください。

【江塚良介さん】

公式サイト「そっくり人形・しいな企画」:https://ureseena.com/

エヅカのポートフォリオ | ココナラ:https://coconala.com/users/1382360

____本日はありがとうございました。